2022年4月1日にまたもや水道法が改正されました。
改正内容は新たに土壌をくん蒸消毒する農薬が水道の中に入っても良いことになりました。
更に殺虫剤と植物成長調整剤が今までよりも多く入っても良い事になりました。
結論は人体に影響を与える毒の入ってもいい量が増える事になるので良くないです。
実際にどう変わったのか触れていきたいと思います。
水道法第4条の改正
見直されたのは下記の通りです。
- 新規検査項目 規制強化
- 分類の変更 規制強化
- 農薬類の目標値(濃度) 緩和
新規検査項目と分類の変更は厳しく強化されたので今回は軽く触れて次へ進みます。
新規検査項目
検査される物質が増えます。
農薬類のメチダチオンと塩素が反応して作られた「オキソン体」は毒性があるため検査の対象に加えましょうというものです。
分類の変更
より厳しい分類へ変更するという事です。
今まで大丈夫だと思われていた「イブフェンカルバゾン」の農薬の評価値が大きいことがわかった為、要検討農薬から対象農薬に変更されました。
農薬類の目標値(濃度)
今回緩和された農薬を見ていきます、
農薬名 | 新目標値 | 今までの目標値 |
(要)クロロビクリン | 0.003mg/L | なし |
(対)ホスチアゼート | 0.005mg/L | 0.003mg/L |
(他)ウニコナゾール | 0.05mg/L | 0.04mg/L |
↑リンクを貼りましたので気になる方は飛んで閲覧下さい。
1つずつ解説していきます。
※あくまで目標値を高く設定し直したという内容で、1Lあたりその量が絶対入っているという事ではありません。
クロロピクリン
土壌のくん蒸剤です。
使用用途は害虫駆除、防カビ、殺菌です。
人体に対する影響は、角膜(黒目)の炎症、視力障害、水ぶくれ、気管支を刺激したり肺に水が溜まった症状の事を指す肺水種、最悪の場合死に至ることもあります。
クロロピクリンの歴史は1948年から、たばこに添加して実用化されました。
その後、畑で採用されました。
(対)ホスチアゼート
有機リン系の殺虫剤です。
使用用途は害虫駆除です。主に果物と野菜に使用されています。
人体に対する影響は頭痛、意識障害、気管支が細くなる、腹痛、胸部圧迫感、うつ、精神分裂病です。
ウニコナゾール
トリアゾール系(窒素)の植物成長調整剤です。
使用用途は果物、野菜、植物を人為的コントロールするためのものです。
種なしぶどうのように、本来は種があるものを種が無い状態で実にならせたり、収穫量アップや成長し過ぎないようにする等、生物に大ダメージを与える農薬です。
人体に対する影響は肝発がん性促進、腹痛、発疹、かゆみ、倦怠感、水に溶けにくい性質の為男性は肝臓に溜まり、女性は子宮に溜まっていきます。
水道法改正への意見
私は新数値の決定方法に納得がいかないので、人体へ有害のある農薬の設定値を増やしたことに反対です。
審議会生活環境水道部会の議事録を熟読したところ意味がわからない点がありました。
内閣府の食品安全委員会が出した最新のADI(許容1日摂取量)を根拠に決定したという所です。
ところがその根拠が理解不能です。
1日2L水を摂取、体重50kg、水道の割当率10%という前提で新しい目標値を算出しております。
2021年12月15日 第23回厚生科学審議会生活環境水道部会の議事録より
つまり1日50㎏の人(動物)が1800mlの水道水を摂取した場合の安全値という事です。
50kgより体重が軽い人たくさんいます。
25kgの子供は900mlまでで、5kgの赤ちゃんは180mlです。
更に体も小さく体重の軽いペットはもっと少ない量になります。
何かを決めるには多少妥協しても落としどころを決めないといけないのはわかりますが、人体へ有害な農薬の根拠がこんないい加減で良いのでしょうか。
しかし、ダムを見学した時に虫は浮いてて水は濁っているという現状を目の当たりにしました。
常識としてこれからろ過されてきれいな水に変身するのだと考えると思います。
浄水場でろ過はされますが放射線物質や鉛など全て取りきれないのが現実です。
人体に影響のある農薬を入れる事で、飲めるレベルの水道水になるのならそれで良いという意見もあると思います。
私の実体験です。
湯船にお湯を貯めて浸かると数分で身体中が痒くなります。
意識のしすぎかもしれないのですが肌の弱い私は繊細に捉えています。
実際に水道水を浄水器なしで飲むと、私の場合胸やけが起こります。
これは毎回ではありませんが、食道あたりがピリっと痛む時もあります。
私は影響があるので浄水器が必須だと思い世界最高水準と言われている逆浸透膜浄水器を使用しています。
結論
今回の水道法改正は人体に影響を与える毒の入ってもいい量が増える事になるので良くないです。
私は水道水に農薬を入れることで生まれるメリットは無いと思っています。
水道水を扱う自治体や民間企業はこのように発信するべきだと考えます。「浄水場では完全なろ過は不可能です。水道水に浸かったり、飲む際は各家庭で放射線物質や鉛成分が除去可能な浄水器を取り付けて下さい」
日本の水道水は安全な水ですと言っているのは疑問に思います。(アメリカの水質基準項目は日本の6倍多い)
一つの知識として浄水器の王様、逆浸透膜浄水器を調べてみるのもオススメです。